不動産投資コラム

Vol.23

今の市況で、本当に高く売れるのか?

2015年12月10日

「物件が高くて、なかなか物件が買えない・・・。」

少し前からずっとこのようなことが言われています。

これは、買主目線でのものですが、売主目線でいうと、


「今は高く売れる時期。周りも高く売られているから、自分も高い価格設定で売ってみよう!」


となっています。

しかし、このような市場を見ていて思うことですが、居住用のマンション、戸建購入者ではなく、不動産投資家をターゲットにするような収益物件売却では、これは当てはまりません。



というのも、もともと不動産投資家は、あくまで採算ベースで収益物件を購入するためです。

もちろん、超一等地にあるような物件は別です。

地価の値下がりしないようなブランド地にあるような物件は、このような市況でも高い価格でも売れる可能性が高いです。

しかし、その他の一般的なエリアでは、例え地価が上がっているエリアだとしても、そうは高い価格では売れないのが実際です。

そのエリアの不動産価格が高騰していたとしても、家賃はそれほど高くなってはいかないのが実際です。

むしろ、売り物件の不動産相場とは逆に、築年が経過するごとに賃料は安くなることがほとんどです。

不動産投資家の重視する指標として、


利回り


がありますが、家賃が下がっているのであれば、それに応じて売値を安くしないと、この利回りはどんどん低くなってしまい、魅力のない物件にうつってしまうのです。

にも関わらず、レインズを見ても明らかですが、売れずに「塩漬け物件」になってしまっているアパートやマンションはそれこそ、掃いて捨てるほどたくさんあります。

となると、このような市況の際には、早く売ろうと思えば、自分が思っているよりも少し安く価格設定するのがポイントになってくるはずです。

しかし、不動産市況が急激に萎んでしまったときに売却することを考えると、少し安いかなと思っていた価格が、実は非常に高い値付けであったと思えるかもしれません。

もちろん、結局のところ、売値の妥当性に正解はありません。


売れる価格が適正価格


なのではないかと思います。


★「塩漬け物件」にしてしまうと、売れるものも売れなくなる・・・。
早期売却のためには、競合より頭一つ目立っている必要あり!


今回は売却金額の決め方についてお話しいたしました。

何かの参考にしていただけましたら幸いです。

それでは次回、コラム「売却現場の最前線」をお楽しみに〜。