不動産投資コラム

Vol.2

仲介手数料の仕組みと不動産会社の裏事情

2013年3月 2日
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今回は、仲介手数料の仕組みと不動産会社の裏事情についてです。

この内容を一読されると、仲介手数料の仕組みがまた一段と理解できます。

当社スタッフに、元大手仲介不動産会社のトップ営業マンYがいます。

Yは、

「いい物件をこちらの考える指値で買えるかどうかは元付業者と直接交渉できるかどうかにかかっている。」

と言います。

まず、ここでいう元付会社というのは、売主さんから物件の売却依頼を直接依頼された不動産会社のことです。


元付会社と対になって登場するのが客付会社。

客付会社というのは、ここでは、物件を購入する買主さんを見つけてくれる不動産会社をいいます。

賃貸でも同じなのですが、不動産取引では、この「元付会社」と「客付会社」が介在することが多くあります。


もしくは、「元付会社」が「客付会社」を兼ねることもあります。

これは元付会社が直接買主見込を見つけてきた場合ですね。


成約時、元付会社は売主さんより手数料の3%を獲得します。

一方、客付会社は買主さんより手数料の3%を獲得します。

もし、元付会社が客付を兼ねれば、手数料を双方から獲得して合計6%の手数料を得ることになります。
(※手数料が物件価格の3%であると仮定しています。)



そして、Yが言うには、

「取引を操るのが元付会社です。元付会社は手数料を多く獲得するために、自社に都合の良い動きをします。」

とのこと。

具体例で考えてみましょう。

例えば、1000万円で売りに出されたアパートがあるとします。

ここで、元付会社をA、客付会社をBとします。


今あなたがこの物件を900万円の指値で客付会社Bを通して買い付けを入れます。


このとき、元付会社Aは、下記のようなことを考えます。


「客付からの買い付けを通してしまうと、手数料が売主からの3%だけになってしまう。

なので、うまく断ってしまおう。」


そこで、元付会社Aは、

「すいません、ちょっと前に現金購入の方がでてきてまして、話が進んでるんです。」

と話をでっちあげてしまう場合があります。


一方、少し遅れてCさんが800万円で元付会社Aに買い付けを入れるとします。


この時、元付会社Aは、

「先にきた900万円の買い付けはうまく断って、後からきた800万円の買い付けで進めてしまおう。

手数料で考えると断然こっちの方が得。」

と考えてしまいます。


先の買い付けを通してしまうと、元付会社Aは、売主から900万円の3%である27万円の手数料しか獲得できません。


しかし、後の買い付けでは、確かに価格は800万円ですが、800万円の3%である24万円を売主と買主の双方から獲得することになり、合計48万円の手数料を得られるのです。


売主にとってみれば、腹の立つ話ですが、これは、手数料を優先する元付会社の常套手段だとYは語ります。


「自分のいた会社は不動産仲介会社の大手でしたが、むしろ、そんな対応をするようにと会社から指導されていました。」


上記は、たまたま買い付けが重なった場合の例ですが、さらに達が悪いのは、情報すらブロックされてしまう場合があることです。


客付会社から物件確認があったときに、他には話などなくても、


「すいません、この物件、既に話が進んでしまっています。」


と手数料を多く獲得するために断ってしまう場合もあるようです。


このようなことがあるため、いい物件が見つかったとしても、それが客付会社からのものだとしたら交渉はうまく進まないケースが多いということでした。


逆に、うまく元付会社と交渉することができれば、指値なども通りやすいということですね。


「でも、業者でもない一般人がどうやって元付会社を見つけることができるの?」


という疑問を持たれた方も多いと思います。


これについては、次回ご紹介させていただきますね。


今回は、まずは仲介手数料の仕組みと不動産会社の裏事情について把握してもらえればと思います。


でも、一段と仲介手数料が最大無料になるサービスが、かなりお得に感じられるのではないでしょうか。

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