不動産投資コラム

Vol.10

塩漬け物件の恐怖

2013年3月10日
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投資物件を検索していると、

「この物件、いつまで掲載され続けるんだろう?」

というような物件をかなり多く目にします。このような物件を、不動産業界では、

「塩漬け物件」

などと呼びます。

株式投資でも、暴落してしまった保有株式を売却すると損が確定してしまうので、売るに売れない、という状態を塩漬けと言いますよね。


でも、損が確定するだけで、実際には売却することができるのでまだまし。


不動産の場合は、

「売りたくても現実問題、売れない」

という状況が往々にして起こってしまいます。


ローンがついているマンションを考えてみましょう。

今、ローンが8000万円残っているとします。このマンションを売却するためには、売却により得られるお金でこの残債を返済しなければなりません。

これは、

残債 < 売却価格 (+ 自己資金)


とならないと、売却しようがない、ということを意味します。マンションの売却には仲介手数料も必要になりますしね。

この例では、仮に、マンションの売却価格が7000万円であれば、自己資金が1000万円はないと、売却のしようがありません。



冷静に考えてみると、当たり前の話なのですが、これが売買の現場ではかなりの数にのぼります。


ある売買経験者は、このような塩漬け物件は、売却依頼を受けたものの中で10%にもなると言います。

また、収益物件だけに限定すると、20%は塩漬け物件ではないかという話です。


売却を依頼される方は、

「とりあえず情報を公開してもらえれば、そのうちこの価格でも売れるのでは・・・。」

と考えてしまう方が多いようです。


しかしながら、一年以上情報公開していて引き合いがない物件がその先売れるかというと可能性は限りなく0に近いということが
言えます。



逆に、物件を買う側からの視点でも考えてみましょう。

ある物件に一目惚れしてしまい、価格交渉をするとします。

しかしながら、一切減額に応じてもらえることがなく、玉砕してしまいました。


このとき、もしかするとその物件は、

「価格を下げたくても下げられない」

状態だったかもしれません。つまりは、その価格から下げてしまうと、

残債 > 売却価格 (+ 自己資金)

となってしまい、売却できなくなってしまう、ということです。


ですので、売却理由や価格交渉の余地をヒアリングしながら買い付けを入れたりすることが物件検索においては時間の節約
になります。


現実的に価格を下げられない物件に価格交渉したり、

「そのうち下がるかな〜。」

と待っていたりするのは無駄ですものね。


さてさて、こう考えていくと、

「塩漬け物件にだけはしたくないな〜。」

と思ってしまいますよね。


でも、土地活用などでは、新築計画なのに将来塩漬け物件になってしまいそうなプランを嫌というほど目にします。

これはよくあるハウスメーカーさんの出される表面利回り8%程度のプランがそうなのですが、これについては項を改めて次回お話させていただこうと思います!


もし、収益物件の売却を考えておられるなら、絶対に、仲介手数料がかからない方がお得です。ぜひ「仲介手数料無料サービス」をぜひ選択肢の中に入れてくださいね。


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